松原 清一郎 先生

(享年86 歳)2019 年 9 月 15 日逝去

安達 昭

 

 昨年の写真同好会総会・忘年会で、お隣の席でした。奥様を3月に亡くされてからお会いしていませんでしたので、先生のご出席に安堵し、嬉しく思いました。その時、2020年9月の県歯科医師会表紙写真担当をお願いしたところ、笑顔で承知してくださいました。内心「おわらがいいな」と思っていました。その後、撮影会は欠席でしたが、お元気にお過ごしだと耳にしていましたので、9月15日の突然の訃報は信じがたいものでした。

 松原清一郎先生は昭和8年生まれで、11歳年上の大先輩です。私が写真同好会の一員となってからは、お会いする度に親しく声をかけてくださいました。先生の想い出はたくさんありますが、全部写真を通じてのことです。

 撮影会の時、ご自身では車を運転されなかったのですが、よく助手席で道案内をされました。地図はすべて頭の中におありのようでした。蕎麦がお好きで、秋には必ず撮影の移動時に、自分で打つのだと新そば粉を求めてお出ででした。

 先生の作品で印象深いのは、モリタカレンダーを飾った「松川の桜と路面電車」、「満開の枝垂れ桜に休むアゲハ蝶」です。それから、おわら風の盆、立山、京都、雨晴海岸のけあらし、氷見海岸からのダルマ日の出…、もっと見せてもらっておくのだったと後悔しています。

 一度先生にプライベートの撮影会に誘われたことがあります。撮影地は早朝の志賀高原と地獄谷野猿公園でした。そのときに撮った一枚を載せます。先生から発表会やコンテストへの出品の許可を得ている写真です。温厚な写真の御顔を眺めていると、いつも中判フィルムカメラ フジGA645を持ち歩いておられたお姿が目に浮かびます。

 松原先生、又いつか写真について教えてください。

合掌

 


写真同好会について

写真に興味のある会員が作品展や撮影会を通して富山の四季を切り撮っています。カメラが劇的に進化した現在、簡単に写真が撮れるようになりましたが、少しでも心に残る写真が一枚でも撮れるよう工夫研鑽を積み重ねて行きたいと思います。